視能訓練士

「視能訓練士」という仕事をご存知でしょうか。「視能訓練士」は、医療分野のリハビリに関する専門職としては知られていても、福祉の分野では、今のところあまり知られていない職種であるかもしれません。

 

視能訓練士の仕事は、「見る」という、人間の基本的な機能に障害を持つ人に対して、眼科医の指示のもと、その度合いを検査したり、機能回復のための訓練にあたるというものです。以前は、斜視や弱視などの障害を持つ人の、機能回復のための訓練を行なうときに必要な国家資格でした。しかし、1993年の法改正により、眼科一般分野においても、検査などができるようになりました。まだ有資格者は少なく、特に、男性の割合は、10%以下となっており、今のところ、女性の多い分野になっています。

 

視能訓練士の仕事の内容は、検査業務とリハビリ業務とに分けることができます。検査業務として、視力検査、視野検査、眼底カメラ撮影、超音波検査など、目に関するさまざまな検査を行ないます。また、眼鏡やコンタクトレンズをつくる際に必要な、視力検査や眼圧検査を行なった上で、処方箋を書くのも、視能訓練士の検査業務のひとつです。

 

リハビリ業務としては、矯正訓練が主な仕事です。この訓練は、視覚が発達する小学校低学年までに正しく矯正し、視力や視機能の回復を目指すものです。一般的には、何年もかかるものです。また、最近では、老化による疾患や糖尿病などによって視力が低下した人に対するリハビリ指導も増えています。訓練対象が、乳幼児からお年寄りまでと、幅広くなっています。
そのため、視能訓練士の仕事は、こうした幅広い年齢層の人とのコミュニケーションを、どうとっていくのかも、大切な要素になっています。

 

現在、視能訓練士の職場は、総合病院、国立病院、大学病院など、規模の大きな病院の眼科がほとんどです。しかし、高齢化に伴い、白内障や糖尿病性の網膜症などが多くなり、福祉の分野でも、視能訓練士が行なうリハビリに、期待が集めっていると言えます。視能訓練士の視覚を取得するには、国家試験に合格する必要があります。国家試験の受験資格は、下記のいずれかです。

 

●高校卒業後、指定の視能訓練士養成施設で3年以上専門知識や技術を学ぶ
●大学、短大、看護士養成所等で2年以上修業し、指定科目を履修したのち、厚生労働大臣が指定する養成施設で1年以上専門知識や技術を学ぶ
●海外で視能訓練士に関する学校を卒業したか、免許を取得し、厚生労働大臣から日本で学んだと同じ技術があると認定を受ける

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